※6~7月の燃油サーチャージは4~5月と同額で設定されることが決定しました。
日に日に暖かくなってきました。3月も残すところ最終週となり、4月から新年度が始まります。
ANAでは、4月から燃油サーチャージが値上げされます。
国際線旅客「燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)」を改定|プレスリリース|ANAグループ企業情報
シドニープレエコによるダイヤ修行を候補の1つにしている私にとって往復14000円はけっこう痛いです。
国際線においては、3月中に発券できるならしたほうが燃油サーチャージが安く済みます。しかし何らかの都合で4月以降になってしまうのであれば、6月まで待ってみるのはいかがでしょうか。
そもそも燃油サーチャージとは
燃油サーチャージとは、航空券価格とは別に付加される料金で、直近2ヶ月のシンガポールケロシン価格と、米ドル円の為替相場によって決定されます。ざっくり言えば燃料が高いからその分負担してねって事です。
燃油サーチャージは2017年2月に復活し、さらに4月に増額されます。これは、アメリカ大統領選挙によるトランプ政権誕生で、急激に円安ドル高が進んだ事、OPECで減産合意がなされ、原油相場が上昇していることが主な理由です。
感覚的にはあれよあれよと言う間に値上げされていった感じです。
ここに来て原油価格が値下がり傾向 為替も円高方向へ
基本的に相場は行き過ぎるもの、特にトランプ相場のような急激な相場変動は得てして元に戻ろうとする動きが発生します。今回の場合1ドル105円から(一時的に101円台)一気に118円台まで行きました。その分の調整が最近の相場に現れて来ています。3月24日現在では1ドル110円台です。また、原油価格も2月は54ドル前後をうろうろしていたのが現在は48ドル台、ほぼ連動するシンガポールケロシンも5ドルほど下落して60ドル前後を行ったりきたりしているようです。
1ドル110円、シンガポールケロシン60ドルであれば基準価格が6600円であり、2月~3月の燃油サーチャージ水準に戻ります。
しかし、燃油サーチャージは直近2ヶ月(旅客の場合)の平均価格で計算されるので、平均価格を確認する必要があります。
平均価格を算出してみた
米ドル2ヶ月平均はFXチャートの移動平均線を2ヶ月(日足60日)に設定することで算出できます。
こちらは算出方法の過去記事です。
こちらはアイネット証券の米ドル円日足チャートです。ピンク線は60日に設定した移動平均線です。右肩下がりに変化しているのがわかります。現在のレートも移動平均線より下ですので、今後も平均が下がっていくと予想できます。
1点気になるのは、4月の燃油サーチャージの基準となった為替レートが115.37円である事です。上記チャートによると、2月末の60日平均は114.8円程度でした。基本的にFXで提示されるレートは市場レートに極めて近く有利なレートになります。空港や銀行で両替する場合にはFXのレート+数円の乖離(手数料)があります。ANAでもそのようなことがあるのかも知れません。事実としては、アイネット証券の移動平均による価格とは50銭程度の違いがあると言うことです。
仮に3月末の為替水準を113.8円とすると、2~3月の燃油サーチャージ水準になるにはシンガポールケロシン価格が1バレル61.51ドル以下である必要があります。現在価格では水準を下回っていますが、2ヶ月平均としてみると上回っていると言うのが現状です。
6月以降の購入に賭けてみるのも一つの手
現状分析したところ、少なくとも4月~5月の水準からさらに値上がりするとは考えづらく、悪いほうに転がっても同水準であると見ています。正直どちらになるかは微妙なところですが、何らかの都合で3月中に発券できない場合は、6月まで待ってみるのも一つの手ではないでしょうか。
もちろん、燃油サーチャージに関係なく空席がなくなってしまえば購入できませんので、その辺は各々の状況や考え方によりますけどね。
また当然ですが、5月末までに出発の場合は6月まで待つことは出来ません。素直に購入しましょう。(出来れば3月中に)
注意事項
※為替相場、燃油価格は必ずしもこのように動くとは限りません。あくまで参考程度に読んでいただければと思います。
※当記事はANAについて考察したものです。各航空会社で燃油サーチャージの基準は異なりますので、ご利用の航空会社で確認をお願いいたします。