名古屋⇔大阪間の公共交通機関と言われてぱっと思い浮かぶのは、以下の3種類だと思います。
・新幹線
・近鉄
・高速バス
新幹線ならのぞみ・ひかり・こだま、近鉄なら特急か急行か、高速バスなら座席グレードの違いなどによって価格差があります。また、青春18きっぷの時期であればJR在来線も候補になってきます。
今回はその中でも、あえて近鉄の最高級移動手段「ひのとり」と、新幹線の最安手段「ぷらっとこだま」「こだまファミリー早得」に特にスポットを当てて比較してみたいと思います。
近鉄新型特急 ひのとり
2020年3月に運行開始された近鉄の新型特急、ひのとり。アーバンライナーの後継として、名古屋⇔大阪間に投入されています。将来的には速達型の特急、いわゆる甲特急の全てが「ひのとり」で運行されることになっています。
乗車するには通常の特急料金に加えて、特別車両料金がレギュラーシートで200円、プレミアムシートで900円かかります。
乗車券については株主優待乗車券を金券ショップで購入することによって節約が可能です。通常時は1800円前後でしたが、現在はコロナの影響で投げ売り状態。概ね1000円前後で購入できるようであり、期限が迫る7月末に近づくにつれてさらに下落していく可能性もあります。仮に1000円で調達したとするとレギュラーシートで3130円になります。
事実上の値上げ?
甲特急が全て「ひのとり」に置き換わるという事で、甲特急に対する事実上の値上げとも取れます。近鉄としては「快適さを売りにする」という事で特別車両料金を徴収していますが、レギュラーシートで200円、プレミアムシートで900円。この金額をどう見るか。現在はひのとりに1度乗ってみたいという客が多いと思われるので、今後の利用客数に注目です。
「ひのとり」チケットレス割引対象外
近鉄ではインターネットで大阪⇔名古屋間の特急券のチケットレス予約を行うと、前日までの購入で300円引きのキャンペーンを行っています。ひのとりと通常特急料金の差はレギュラーシート200円、プレミアムシート900円と述べましたが、チケットレス割を考慮すると実は最大500円・1200円まで差が広がります。
ぷらっとこだま・こだまファミリー早得
ここからは新幹線を見ていきます。
名古屋⇔新大阪間の所要時間はのぞみで約50分、こだまで約68分。東京⇔名古屋間で1時間以上の所要時間の違いがあることを考えると、そこまで大きな差ではありません。
そこで名古屋⇔大阪(新大阪)間の新幹線に安く乗る方法として挙げられるのがぷらっとこだまとこだまファミリー早得です。価格・条件は似たような感じですが、ぷらっとこだまはJR東海ツアーズの旅行商品、こだまファミリー早得はJR東海のエクスプレス予約・スマートEXの企画商品です。
ぷらっとこだま:4500円(ワンドリンク付き)
こだまファミリー早得:4280円(こども2140円)
ファミリー早得は2名以上でしか利用できないという条件があります。従って1名ならぷらっとこだま一択です。逆にファミリー早得には子供料金が設定されているので、小学生以下の子どもと一緒に乗車する場合はファミリー早得一択です。
3種類の特徴比較
近鉄特急ひのとり・ぷらっとこだま・ファミリー早得の3種類の特徴を表にまとめてみます。
旧来から言われている通り、やはり大阪の発着点が異なるのはそれぞれの特徴。大阪ミナミであれば近鉄の優位性が高まります。座席の快適性についてもひのとり優位。とは言え、なんだかんだ言っても新幹線の座席ですし、1時間強という短い時間であれば気にしないという方もいると思います。
各きっぷ・商品に特徴がありますので、自分にとって一番良い選択ができると良いですね。
近鉄株主優待券のコロナの影響による投げ売り
現在新型コロナウィルス感染防止のための外出自粛により、各私鉄の株主優待券が余っています。このことから、金券ショップにおける販売価格も下落傾向です。先日(6月16日)に名古屋駅周辺の金券ショップを覗いてみた所、近鉄の株主優待乗車券は1200円で販売されていました。大阪周辺では1000円を切っているという声もあります。
現在の株主優待券の最短期限である7月末まではひのとりにさらに安く乗れますので、選択するときの考慮に入れてみて下さい。
公式ページリンク
近日乗り比べ予定
ここまで考察してきたのも、近日中に大阪に行く予定があるからです。予定通りであればひのとりと新幹線こだま両方を利用予定ですので、また利用してみたらレポートしてみたいなと思います。