少し先の話ですが、私は2018年8月から燃油サーチャージの値上げが濃厚と見ています。燃油サーチャージ決定要因である為替相場と原油価格(ジェット燃料価格)についてみていきたいと思います。
※あくまで私の予想です。為替や原油相場は突然方向性が変わることもあります。
そもそも燃油サーチャージとは
燃油サーチャージとは、変動する燃料価格に対応して利用者から柔軟に料金を徴収できるよう設けられた制度です。2016年~2017年にかけては原油価格の下落と円高から徴収されなかった時期もありましたが、2017年2月に復活、その後2017年中は上がったり下がったりでしたが、ここに来て上昇傾向です。
昨今の原油相場・ジェット燃料価格の状況
原油相場については最近の上昇傾向に加えてイラン核合意からアメリカが離脱したという事から中東の地政学リスクが高まり原油相場が上昇、ほぼ連動するジェット燃料のケロシン価格も上昇しています。
身近なところではガソリン価格が3年5カ月ぶりの高値を更新したそうです。
こちらがジェット燃料価格のグラフです。現時点で1バレル=90ドル程度でしょうか。8~9月の基準となるのは4~5月の平均価格ですので、85ドル程度となることが予想されます。
仮に基準価格が85ドルとなった場合、ドル円相場の平均が1ドル=105.88円より円高でないと現状のサーチャージ金額を維持できません。
昨今のドル円相場の状況
それではドル円相場を見ていきます。
昨今のドル円相場ですが、北朝鮮の地政学リスクの後退等の理由から円安が進んでいます。6月12日には米朝首脳会談がシンガポールで行われることが決定し、今後どのような流れになるのか注目です。
こちらはドル円相場の為替チャートです。旅客の燃油サーチャージは2か月間の平均をもとに算出するという事で、緑の線は過去60日間の平均を表すよう設定しました。5月12日現在60日平均線は107円25銭ほどの水準にあります。
また、本日時点での為替相場は1ドル=109円前半水準です。60日平均を上回っていますので、60日平均線は5月末に向けてさらに上昇していくと考えられます。
原油相場の欄では1ドル=105.88円が燃油サーチャージ維持の上限と述べましたが、これを下回るには5月中に1ドル100円程度まで円高にならないと厳しいと思われます。
為替のテクニカル的な話をしますと、直近では110円の心理的節目で2回跳ね返されています。米朝首脳会談が良好な結果となればここを抜けることも予想されます。原油相場の上昇が継続し、1ドル=110円を超えてくるようなことがあると、さらにもう1段階上昇する事も考えられます。私は8月の時点で一気に2段階上がるとは思っていませんが、10月からはさらに上がる可能性があることは頭の片隅に置いておきたいです。
2018年8・9月の燃油サーチャージ予想
6月・7月の燃油サーチャージと8月以降予想される燃油サーチャージの金額です。
長距離線ほど値上げ幅が大きく、北米・欧州・中東・オセアニアでは片道当たり3500円上がって往復28000円となる予想です。 SFC修行をシドニーで予定されている方は特に注意です。
あまりお勧めはしませんが、旅作であれば出発前の日数によっては無料でキャンセルできるので、とりあえず予約してしまうのも1つの手かとは思います。
発券は7月末までに!
8月以降の燃油サーチャージについて考えてきました。今後国際線航空券を購入予定であれば、7月末までの発券を考えておいた方が良いと思います。ANA・JALの特典航空券に関しても燃油サーチャージが掛かりますので同様となります。長距離線ほど値上げ幅が大きいので、特に長距離路線を利用予定の方はこれを機会に発券を検討してみてはいかがでしょうか。値上げが無ければそれはそれでで良いですけどね。
また、2019年に国際線利用でSFC修行予定で休みが見通せる方もそろそろ準備に取り掛かっても良いかもしれません。
私も休みの都合が付き、良い旅程があれば1つくらい特典航空券を発券しても良いかなと思っています。