時はニューヨーク滞在2日目の夜、時刻は夜中の12時頃だったでしょうか。
私は延々と鳴りやまないアラームで目を覚ましました。
窓から外をのぞくと、フラッシュライトがピカピカ。
後から考えると、非常口を照らすためのフラッシュライトだったんですね。
廊下に出てみてもだれもいない。
そして・・・
煙たい・・・
・・・・
火事だ!!
私のとった行動
廊下には煙が漂っています。といってもモクモクと言った感じではなく、薄っすら煙たいなといった程度。そして火の手が見えているわけでもありません。
こちらはエレベーターホール前の様子。写真ではほとんど煙は無いように見えます。肉眼でも薄っすら煙っているかなという程度で、緊迫感はありません。
逃げるべきか、留まるべきか。
私は「正常性バイアス」について考えていました。
※正常性バイアスとは(Wikipediaより)
正常性バイアス(せいじょうせいバイアス、英: Normalcy bias)とは、認知バイアスの一種。社会心理学、災害心理学などで使用されている心理学用語で[1]、自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価したりしてしまう人の特性のこと。
「正常性バイアス」について冷静に考えていることが既に「正常性バイアス」に侵されている状態なのかもしれません。
まず私は部屋に戻り、荷物整理を行いました。幸いキャリーバックのスペースには余裕があったので、服や下着、充電器などを手あたり次第放り込み、下の写真のような状態に。
こんな写真を撮っている時点でブログ記事にする気満々ですよね(汗)
そして非常口の確認。といっても一番端の部屋だったので目の前でした。
とりあえずドアは開くことを確認。
ご覧のように非常階段は上も下も透けて見える構造だったので覗いてみると、上の階の宿泊客が数人出てきました。
状況について尋ねてみるも新しい情報は特になし。
消防士さんがやってきた
そうこうしているうちに消防士さんが上がってきました。
※GOPROのキャプチャーです。
何事もなく旅が終われば関わらない方ですよね。
消防士さん曰く、もう大丈夫だから部屋に戻って良いよとの事。
本当に大丈夫・・・?と思いつつ、他の宿泊客にも消防士さんが大丈夫と言っていたと伝えて部屋に戻りました。
翌日・・・
翌日ホテルからの説明などは特になく、前日と同じように朝食ビュッフェが用意され、同じように観光に出かけました。
唯一違っていたのは、観光から帰ってくるとこちらの紙が部屋に差し入れられていたこと。
まとめ
まさかニューヨークのホテルでぼや騒ぎに巻き込まれるとは思いませんでした。ホテル側からの説明が無かったのも不審には思いましたが、結果的に今生きてブログを書いていますので良かったと思う事にします。
当時取るべき100点満点の行動は、荷物を捨ててとにかく非常階段を下りる事だったかもしれません。ただ現実の行動はそうではなく、また妙に冷静な自分がいました。
またテロがあったこともあり、もしかして下りないほうがいいのではないかとの考えもよぎりました。
傍からみるとすぐに逃げろよ!という話なのでしょうが、実際にその場に置かれると人間ってそんなもんなんでしょうね。
無事帰ってきたから言えることですが、ある意味貴重な経験でした。