今回は心理学的見地からマイラー界を考えてみたいと思います。
なお、私は心理学の専門家でもなんでもありませんので、誤りがあるかもしれません。その点ご了承ください。
元を取ることはセコいのか?
先日マイル社長さんが「元を取ると言うと、必ずセコいっていう人が出てくる」とツイートされていました。
元を取るとか言うと「セコイ」と言ってくる人が必ずいますけど・・・あのねぇ、セコイんだわ(笑)https://t.co/d2BMQeuFRu
— マイル社長 (@mile_shacho) 2017年10月16日
定められた正当な年会費を払って、定められた正当なサービスを受ける。これのどこがセコいのでしょうか。
そもそも、元を取れないクレジットカードって発行する意味無いですよね。
では、なぜ人はセコいと思ってしまうのでしょうか。
返報性の原理
人は何か施しを受けた際にお返しをしなければならないという心理が働きます。商取引においては、施しはモノやサービス、お返しは金銭ということになります。商取引ではモノやサービスとそれに対する金銭は予め定められているわけですが、商取引でなくても、何かしてもらったらお返しをしたくなりますよね。
これを心理学では返報性の原理と言います。
13万円の年会費でいくら分のサービスを得るのか
マイル社長さんの記事では、「アメックスプラチナの年会費13万円に対して、これくらいのサービスを受けられる見込みだから元が取れる」という文脈で記事を書かれていました。
では13万円の年会費の支払いで、仮に20万円相当のサービスを受けたら、それはセコいんでしょうか?
セコいと思う基準は人それぞれ
13万円の年会費で20万円相当のサービスを受けても、規約に則っている限り問題ありませんよね。これくらいであれば、普通は7万円分得した、つまりカードをうまく活用していると思う人が多いと思います。
では20万円が100万円になったらどうでしょう?
13万円で100万円相当のサービスを受けると、87万円得したことになります。これをカードをうまく活用していると取るか、セコいと取るか。
あなたはどちらですか?
もちろん、87万円分得したからと言って追加で年会費を払うわけではありませんね。
これをセコいと考える人は、87万円分もサービスを受けるなら何かしら返すべきだ(≒年会費をもっと払うべきだ)という思考に無意識のうちになっているのではないでしょうか。
マイラー界のセコいと思う基準(金額)は一般より高い?
私の偏見ですが、マイラー界においてはセコいと考える基準(金額)が世間より高いと思います。私も人から見たらセコいと言われるレベルの事をしている自覚もあります(笑)
・ポイントサイトで無料でマイルを貯める
・プライオリティパスでラウンジホッピング
・ラウンジのビール飲み放題
どこまでが賢い使い方でどこからがセコいんでしょう?
この基準をどこで線引きするかに関しては人それぞれですね。生まれ持った性格・育ち・環境・経済力等様々な要因で形成されていくものです。他人がとやかく言うものではないと思います。
※誤解の無いよう述べておきますが、威圧的・暴力的な態度で自分の要求を押し通そうとする行為は慎むべきです。これらは規約に無かったとしても、公序良俗に反する行為で正当なサービスの受け方ではないと考えます。
日常の買い物でも元を取れると思っているから行動する
そもそもですが、基本的に元を取れないものを人間は購入しません。
例えば、コンビニで500円のお弁当を買うとしましょう。
購入者は、お弁当が500円もしくはそれ以上の価値があると思うから購入しますよね。
500円払って100円の価値しかないと思うお弁当は買いませんよね。
元を取るというのは、食べ放題・飲み放題・遊び放題等、○○放題と言われるモノ・サービスで使われがちな言葉ですが、○○放題ではなくても、人は無意識のうちに元を取れると思ってモノ・サービスを購入しています。
たくさんの基準・価値観・考え方があるのが社会だ
沢山の人がいて沢山の価値観があって世の中が回っている。それが融和したり反発したりしながら回っているのが社会だと思っています。
正直「返報性の原理」なんて言葉はどうでも良いのです。
「人間とはそういう性質をもつもの」
これさえ分かれば。
心理学的見地から見たマイラー界では、もう1ネタ書きたい事がありますのでそのうちに。