※(ちょっとネタバレ)当記事で計算するPPは全てANAグループで獲得したものとします。スターアライアンス他社便でPPを稼いでもアップグレードポイントはもらえませんのでご注意ください。
40000PP。
ブロンズ会員とプラチナ会員の間のポイント数です。
今回はこのPP数からお話を広げて行こうと思います。
なぜ40000PPなのか
39999PPと40000PPの圧倒的な違い、それはアップグレードポイントが10ポイント付与されるという事です。アップグレードポイント10ポイントと言えば、日本⇔北米・ヨーロッパのビジネスクラスへのアップグレードに相当します。
※40000PPで得られるアップグレードポイントは20ポイントなので、日本⇔北米・ヨーロッパ往復をビジネスクラスにアップグレードできます。
こちらがアップグレードポイントの獲得表です。10000PP~30000PPは2ポイントずつ増加していくのに対し、40000PPになると一気に倍の20ポイントになります。つまり、40000PPはお得ゾーンなのです。
もう一つは、2019年1月~3月の間にプラチナ会員以上を目指すことを予定しているので、事前サービスと本サービスの差を許容できるのであれば、2018年にプラチナまで到達する意味はないと考えられるからです。40000PPと50000PPのアップグレードポイント数は同じですから、40000PPで止めるという選択肢もあるのではないでしょうか。
KUL発プレミアムエコノミーの安定したPP単価
この40000PP、プラチナ基準の50000PPの80%に相当しますので、ある程度効率よく稼ぎたいところです。となると、現状ではKUL発沖縄行きプレミアムエコノミーが一番安定していると思います。
※2018年3月24日までHND-KUL便はプレミアムエコノミーのない機材(B787-8)での運航が発表されています。
先日2018年4月以降のKUL発沖縄行き海外発券の考察をぴろぴろさんがされていました。
(SFC修行の海外発券ルートとしてよく使われているKULタッチ。今回は、2018年のプレミアムエコノミーを利用するKULタッチ(クアラルンプールタッチ)は4月以降にやったほうがいい3つの理由を挙げさせて頂きます。
KULタッチは2018年4月以降にやったほうがいい3つの理由@2018年SFC修行 - 暇過ぎて陸マイラーになりました。
私も心動かされそうになりました。
5.49は心動かされそう(^_^;) https://t.co/PRw88AmkK5
— とめきち@2017年ANAダイヤ修行中 (@tomekichi_SFC) 2017年9月5日
さて、ぴろぴろさんの記事によると、KUL発石垣で15710PP・5.49円/PP、KUL発那覇で14750PP・5.84円/PPとなっています。
40000PPを達成するには、KUL発日本を2回と残り約10000PPといった感じですね。
今回は計算上なのでKUL発那覇を2回利用して、残り10500PPを単価7円で取得したと考えてみます。
必要資金は・・・
(86210×2)+(10500×7)=245920円
これが40000PP取得のための必要資金です。
獲得マイルの計算
さて、ダイヤ会員1年目でこのルートを使って得られるマイルはいくつになるでしょうか。
まずKUL⇔HNDの獲得マイルがこちら。
次にHND⇔OKAです。
7343マイル+2164マイル=9507マイル
これがKUL⇔HND⇔OKAの片道です。往復で19014マイル、これを2回やるので38028マイルです。
残りの10500PP分については国内線利用と仮定して、5250マイル+6300マイル(ダイヤ1年目ボーナス分)とでもしましょうか。
これで合計49578マイル獲得ですね。
これをスカイコインにすると84282円分(1.7倍換算)となります。
トータルの必要金額が245920円だったので、
245920円-84282円=161638円
これが40000PP獲得のための実質必要金額=アップグレードポイント20ポイントのための必要金額となります。
161638円で獲得した20アップグレードポイントの価値
さて、初めに戻ります。アップグレードポイント20ポイントは日本⇔北米・ヨーロッパ往復をビジネスクラスにアップグレード出来るのでした。
アップグレード対象運賃とビジネスクラスの運賃の差額はいくらでしょう。
こちらがとある日の東京⇔ニューヨークの運賃です。Valueだとアップグレードできないので、アップグレードできる最安の運賃はBasic Plusの117990円です。
こちらが同一日のビジネスクラスです。
最安は237590円でした。
237590円ー117990円=119600円
これがビジネスとエコノミーの差額、すなわちアップグレードポイント10ポイントの価値です。
20ポイント(4000PP)獲得に161638円でしたから、10ポイントは80819円。
言い方を変えると、80819円が119600円の価値になりました。
さらに、もしドットマネー100%還元からのソラチカルートで80819円分のスカイコインを1.7倍レートで獲得するのなら、約53000円になります。(53000×0.9×1.7=81090スカイコイン)53000円が119600円の価値になるのですから、検討するに値するのではないでしょうか。
この考え方のポイント
この計算と考え方、かなり強引という事は理解しています。
1つは、正規ビジネス航空券なら確実にビジネスクラスに乗れるのに対し、アップグレードポイントの場合は確実にビジネスクラスに乗れるわけではないという点。
もう1つはマイルでもアップグレードできるという点です。
東京⇔ニューヨークのビジネスクラスアップグレードに必要なマイル数は28000マイルですから、28000マイル=10アップグレードポイントと言い換えることもできます。
マイラーの方ならわかると思いますが、28000マイルをドットマネー100%還元からのソラチカルートを使うと、約30000円で28000マイルを手に入れることができます。
ということは、約8万円かけて獲得した10アップグレードポイントは3万円の価値しかないとも考えられます。
ちょっと横道の話 SFC取得でANA分が3万PP後半の方へ
10アップグレードポイントが3万円ないし12万円くらいの価値という事はご理解いただけたかと思います(アップグレード利用の場合)
プラチナ基準50000PP獲得の内訳で、ANA利用分が3万PP後半になっている方はこの金額を目安に40000PPを目指すかどうか決めると良いと思います。仮に国内線プレミアムクラスへのアップグレードに使ったとしても2回分=9000円×2=18000円分(2Pあまり)なので、あと数百PPでANA分が40000PPに到達する、なんて方へは40000PPまでの追加フライトを強くおすすめします。
話を戻します。少し残念に思えることを書いてきましたが、次に良いポイントを挙げていきます。
まず、40000PPを獲得するために、約16万円をそっくりそのまま支払うわけではありませんね。
この金額には、クアラルンプールや沖縄に行けるという権利、そしてダイヤ会員の場合スイートラウンジが使えます。これは修行に出なければ得られない体験ですね。
本来修行にかかるお金は目的地への航空券代金やツアー代金であり、マイルやアップグレードポイントはおまけ(実質値引き)ですから、修行を楽しいと思えるのであれば金額やPP単価に換算できない価値だと思います。修行なんてのはSFC取得を目指す人が作った概念にすぎません。
もう一つは個人的なメリットになってしまうかもしれないのですが、2018年にまったくアップグレードポイントを獲得しなかった場合、2019年4月~2020年3月までの間はアップグレードポイントがないという状況になります。(SFC特典による付与を除く)
私は2019年1月~3月に集中的に修行しようと考えていますが、さすがに3か月でダイヤまで行くのはハードルが高い。となると、2019年4月以降にもアップグレードポイントがあるといいなと思えるわけです。ビジネスクラスで修行できるわけですからね。
まとめ
ぱっと見中途半端とも思える40000PPという数字を、私の状況に合わせて考察してみました。
私は2018年、まずはKIX-ITMカード修行を行います。現状LCC中心の行程となっていますが、ANAにも当然乗りますので、ある程度のPPは獲得できる見通しです。
KIX-ITMカード修行を終わらせる目途がついたときに、残りの休みの数・予算・獲得PP等と相談して、どこまでPPを獲得するか考えたいと思います。